ホームページトップに戻る

(a) 228和平公園・国立台湾博物館・台北駅 (4/29日)

今朝は,久々に雨はない.MRTを使って,,台大医院駅で下車. 国立台湾博物館と228記念館とへ行く.

228和平公園  

園内の池.4つお堂があって,聖人らしき人が祭られている. 中国語が読めないので,内容はわからない.

(左)バックに写っている建物が,国立台湾博物館.

国立台湾博物館  

チケットは20元.

国立台湾博物館の正面入り口.

(左)博物館の内部 (右)展示物の一部

外観と比べて,内部は意外に狭く,展示物も少ない. (前日,故宮博物館へ行ってきて,展示物の多さに圧倒されたからかもしれない.)

展示物で一番興味があったのは,先住民についての展示. 詳しく知りたかったのだが,中国語が読めないので,何となく雰囲気で理解しただけ. 私は,高砂族しか知らなかったが,他にも ずいぶんたくさん部族があることがわかった.高地にいる部族と海岸線にいる 部族に大別されるよう.部族によっては,ずいぶん整った美人系の部族 もいるよう.二重まぶたの目の大きくきれいな女性の写真もあったが, 残念ながら,その顔には大きく入れ墨が彫られていた.先住民の人たち には入れ墨の習慣があるとのこと.

第4代台湾総督児玉源太郎(右)と民政長官後藤新(左)の像. この博物館は2人の功績を記念するため建てられた「児玉総督後藤民政長官記念館」を 前身としている. 従って,今でも,この像は廃棄されることなく,この館に保存されている. かっての支配者の像が今でも飾られているなど,ちょっと奇妙な気がするが, これも台湾が親日的である1つの象徴的な事例の1つであろう.

展示は何も民俗学的や歴史的なものに限ってはいない.

(左)プレイルーム.体を動かすと,それに応じて壁の 影絵がいろいろな動作をし,また,色も変わる. とても楽しめた.

(右)現代アートの展示.

台北駅  

昼食を食べねばと,繁華街のある台北駅の方に向かう. 台北駅は,公園からは歩いてすぐの距離であった.

駅の外から見た台北駅. 右のフォトの高いビルは「新光三越駅前店」.

台北駅の構内は広く,天井も高くて,建物内とは思えない空間.

MRT(地下鉄),ローカル線,新幹線などの交通の拠点となっていて, 乗り換えには迷ってしまう.

228記念館  

再び,和平公園へ戻る.

遠くに見える高いビルは,台北駅近くの三越.

園内では人々が武術(健康体操?)に余念がない.

(左)228記念館

展示館であるとともに,228事件の研究のセンターとも なっている.チケットは20元. 展示内容も豊富であり,ぜひお奨めのミュウジアム. しかし,撮影禁止の館であったので,残念ながら 写真での内部の紹介はできない.

日本語の解説フォンを無料で借りることができる. おかげで,展示の内容がよく理解できた. むろん,展示の解説文が読めればもっと理解ができたで あろう.残念.

228事件そのものの経緯はとても教訓的. ほんのちょっとしたトラブルが,台湾全土に広がる大事件へと 発展する.知識人や経済界の人たちが中心となって, 自主的な委員会方式による解決が図られる. 台湾の総督(名前は忘れた)も同意する形で,事態は 進行する. しかし,それは総督の時間稼ぎで,中国本土から蒋介石軍が 派遣されてくると,突然,知識人,経済界人の逮捕が始まり, 形勢は逆転する.多くの台湾人が犠牲となる. 裁判官や教育関係者も処刑の対称となったよう. 昔見た「Z(ゼット)」という外国映画を思い出した. とてもドラマチックな展開.

台湾はアジアの中では比較的日本人に友好的な国と言われている. 私も,今回の訪問でそれを実感した. これは,日本の台湾統治時代がよかったからと言うことでは ないと考える. そうではなくて,日本の跡を継いだ,中国本土からの新しい支配者が もっとあくどく振る舞ったからであると言える. 他のアジア諸国でも,日本の跡を継いだ支配者がもっとあくどく やってくれていれば,こんなにも対日感情が悪化しなかっただろうと 思う.

しかし,その当時の支配者である国民党が,様変わりして, 今や国民党の馬英九総統は,この228記念館を設立し, この事件の徹底研究を指示したりしている. 台湾は日本以上に民主主義が定着している国かもしれない.

今回の台湾訪問を通じて,いろいろな場面で,それを実感することが 多かった.日本は遅れている!

それは政治の問題ではない. 日本人はとかく「悪いのは政治だ!」とか,問題を他人のせいににしてしまう. 本当の民主主義とは,それを構成する人々自身が自分の頭で考え, 自分の責任で行動するようにならなければ,実現できない. それができない国民は,英雄待望論に陥り,ヒットラーの出現を待って, それに導かれて自分の運命をその独裁者に委ねることになるのだ.

総統府  

 公園のすぐ外に総統府の建物がある. やや歩き回って疲れたので,遠景の写真を撮っただけで, 中の見学は行わなかった.

少し時間があるので,台湾大学に立ち寄って,構内の写真を写しまくる. (そのときのフォトは国立台湾大学のコーナーで紹介済み.) しかし,だんだん雲行きが悪くなってきて,雨が降りそうなので, 帰ることにする.しかし,ついに帰り着く前に雨に降られてしまう. 例によって,コンビニで食料を買ってそれで夜食に代えることにする. いつもと違って,今日はバナナを買い込んだ.台湾に来て台湾バナナを食べ ない手はない.5本で35元.コンビニを出ると,ますます雨は激しく, 風も出てきて,雷も光る. ずぶ濡れになって,宿舎へ帰る. しかし,楽しく有意義な日曜日であった.


国立台湾大学訪問記に戻る

ホームページトップに戻る