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ルクソール(Luxor)訪問記

2009年11月14日〜11月20日

2009年11月15日から11月19日まで開かれた BUE-CTP International Conference 2009に出席のため, ルクソール市(エジプト)を訪れた.




ルクソール市について

ルクソール市について,ガイドブックからの受け売り知識を 簡単に列記する.

ルクソール市は,カイロからナイル川の上流に向かって約670km  (列車で,9時間)の位置にある. 古代エジプトの中心地であり,古代の著名な王達の神殿や 墳墓が沢山残っていることでも有名. 人口,約37万人の小さな観光都市.

私は,ドーハー経由で,ルクソールに到着.関空からは12時間ほどで, ドーハー.そしてそこからは1時間半ほどでルクソール. 今回は,機内でも,足の運動に気を配ったので,問題は発生しなかった.


 会場となったホテル Steinberg,

会場はホテルの会議室の1つ(写真左). 右の写真はコーヒーブレイクのときの風景. 部屋はとても狭く,スクーリンも見にくい. しかし,話す人も聞く人たちも,同じ高さなので, こんな雰囲気も悪くはない.私もおかげで 「上がらず」に 講演することができた.

この会議場の最大の難点は,冷房が効きすぎていてとても 寒かったこと.ロシアからの人も文句を言っていたが, この部屋だけ温度を下げることはできないらしく,寒いままだった. 私はセーターを着て,その上に防寒コートを着込んで, 何とか凍死することだけは免れた. (エジプトでは,ともかくできるだけ寒くすることが最大の もてなしと考えられているようで,列車を体験した友人は, やはり極端な寒さで,まさに死ぬ思いをしたそうな.) 新興国(お金持ちの)で,かつ暑いと言われている国へ行くときには, 防寒具の備えを怠ってはならないということは,今や常識である. 室内だけでなく,外もかなり寒かった.街で警備の警官も, よく見たら,セーターが制服であった.

高級ホテルは,マンション風の建築様式.

ホテルへ入るには,空港でも見られる金属探知機のゲートを 通り抜けねばならない.ガードマンも3人くらい張り付いている.

ホテルの売店にはいろいろな商品があふれている. むろん,いろいろのレストランも入店している.

コーランの朗読を放送するタワー: 私のホテルの部屋の窓からこのタワーが間近に見える. 毎朝,5時には,祈りの声がこのタワーのスピーカーから流れる. 目覚まし代わりになる.外はまだ暗く,起きるにはちょっと早いが, もう一度寝ると,寝過ごしそうなので,いつも,このまま起きること にしていた.(早起きの習慣がつき,とても健康的な毎日であった.)

会議の開かれたホテル(Steinberg Hotel)は5つ星であるが, 私のホテル(Pyramisa Isis Hotel)は4つ星. しかし,その違いはどこにあるのか,よくは理解できなかった. (少なくとも,宿泊料については違いがあったが.) 会議場となったホテルまでは,歩いて2分程度. 満足のいく環境であった.

5日目の朝,ホテルで停電があった.早朝だった(5:45ころ)ので,まだ暗く, すべての行動が手探りでやらねばならず,若干あせった. 人に聞いてみたら,こんなことは,別に珍しいことではなく, よくある普通のことだとか.あれは,ホテルが設備の点検を するため,わざとすべての電源をいったん落としているのだと 解説してくれる人もいた.本当かどうかは不明.

エジプトと言えば,むろん「ナイル川」. この広大な川幅でゆったりとした流れは,やはり最高! 私のホテルも会場となったホテルも,裏手がナイル川となっていて, 遊覧船の乗り場となっている.

気球による遊覧観光も盛ん.遺跡を空から眺めるという趣向. 某大のAさんは,これに乗るために,朝はとびきり早く起きて 出かけて行った.ご苦労様.

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公式行事



エクスカーション:神殿と墳墓の遺跡群ルクソール (11月17日(火))

かなりの量の写真があるので,別ページで紹介します. 以下の文字

「神殿と墳墓の遺跡群ルクソール」

をクリックしてください.


実は着いた初日にも時間があったので,偶然同じ飛行機に乗り合わせた 日本からの会議への参加者たちと,タクシーをチャーターして, ルクソールの西岸を見学した.(もちろん,正規のエクスカーションと 重複しない場所を選んで.)こちらの方は,4人だけの観光だったので, 観光バスを連ねての観光とは異なり,自分たちのペースでゆっくりと 楽しめた.こちらの写真は

エクスカーション(番外編) :神殿と墳墓の遺跡群ルクソール西岸 (11月14日(金))

として,別ページに紹介します.

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晩餐会(09/011/18(水))

今日は,恒例の晩餐会.ナイル川の上での晩餐会.

食事内容は,まあまあと言うところか. 普段の私のホテルでの晩餐,ポテトチップとミネラルウォータ と比べれば,かなりの豪華さ. ただ,食べ物を取るデスクには長蛇の列で,食べ物のお代わりは 実質にはほぼ不可能であった.それにすぐにデスクも空となって しまった.飲み物も,この缶ビール1缶にようやくありついた だけであった.

船上でも余興としてベリーダンスも.

船上からの夜のルクソールも悪くない.

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あとがき

どういう訳か,今回は街の写真は全く写さなかった. どこへレンズを向けても,必ず,市中警備の警官が写ってしまうからか, それとも,遺跡などに目が奪われて,街そのものを撮すことは忘れたからも しれない.それに,ホテルの外にでて,どこかを散歩することなど, 今回は皆無であったからでもある. プログラムがぎっしり夜まで詰まっていたこともあるが, 街をブラブラすることが趣味である私としては,それをやらずに ホテルでおとなしく寝るなど珍しいこと.

治安はとてもよい. ほとんど 20mおきくらいに,自動小銃を担いだ警官が警備に立っている. (むろん,彼らは武器だけではなく,緊急連絡用の無線機も身につけて いる.) また,100mおきくらいに,10人くらいの警官隊がバリケードを築いて待機している. なお,郊外では,50m おきくらいに1名の立ち番.そして,1kmくらいごとに (あるいは小さな集落ごとに)15名くらいの警官隊が重火器も備えての 警備をしている. まあ,これだけの警備をしていれば,欧米で見られるような,暴力犯罪は まずは発生しないだろう. と言っても,この厳重なる警備は,犯罪を取り締まることが目的ではなく, いわゆるテロに備えての警備である. 私の見るところ,これだけの警備体制でも,襲う側からは,まずは, 一人警備の警官を襲うことにより,そこそこの目的達成は可能だなと 思った. 実際,報道に依れば,この1ヶ月半ほどあと(1月6日)に, ルクソール近くのナグハマディで,銃の乱射事件が発生,これを きっかけに,警官隊とコプト教徒3000人が衝突(7日),と言う事件が 発生したもよう.

本当は,所持している武器や彼らが用いていた防弾楯(分厚い 鋼鉄製で,のぞき穴が付いていて,移動も出来るよう,下には 小さな車もついている)なども,興味があったので, 撮したかったのだが,やっぱり気が引けて撮せなかった. 彼らの制服は,ここで撮した黒色タイプと,カーキ色のセーターに ベレー帽という2種があった.指揮系統が異なるのかと 思ったが,待機所では,これら制服が異なるグループが仲良く 談笑していたので,同じ仲間同士なのかもしれない.

商店では,原則,値札が付いていないので,自分で価格を判断しなければ ならない. それに「おつり」という概念がほどんどない. 必ず,小銭を準備しておく必要がある. (そうでないと,トイレに入りたくなったときでも,とびきり高額な 料金(チップ)を払う羽目になる!) ホテルの売店では,さすが価格表示がなされている. 私は夜食用に25エジプトポンドのポテトチップ買おうとしたが,生憎 小銭がなかったので,20エジプトポンドの紙幣を2枚出したら,おつり をくれない.催促したら,ようやく10エジプトポンドだけ返してくれた. そして小声で「プレゼント」とつぶやいたので,すかさず「ノー!」 と言った.そしたら,にやっと笑って「日本人でも2桁の引き算なら できるのか」とでも言いたげな顔で,素直にあと5エジプトポンドを 返してくれた.彼らには決して悪気はない. おつりをごまかしたり,商品の値段をふっかけたりは, これは決して犯罪ではない.相手がそれに合意しているので(少なくとも 彼らから見れば),立派な商取引に過ぎない. だから,ここで過ごそうと思うと,とてもよい頭の体操となる. ぼけ防止を願うご老人の方々にはぜひお薦めの旅行コースである. ただ,私はそこまでもして自分のボケを防ぎたくもないので, エジプトはこれで十分堪能したとことでもあり,多分 ここを訪れることはもうないと思う.

エジプトでの滞在のための必要額を十分に推計して, 必要額をエジプトポンドに両替しておくことをお薦めする. カードはほとんと使えないと思った方がよい. ホテルですら! ホテルでカードで支払いをしようとしたら, カードで大丈夫と言いながら,そのカードを機械に通してみて, 「このカードは使えない.ほら.」といって無効である(反応しない) ことを見せてくれる.(同じことは,知人が別の店で買い物 しようとしたときに,同じ手口を見せられた.要するに, カードでの買い物を受け付けたくはないらしい.) 念のため,空港へ行ったとき,そのカードを使ってみたが, むろん正常に作動して,支払いはできた.

ホテルや観光地の商店では,ドルでも買い物ができる. しかし,かなり割高のレートとなっているし,そもそも, ドルで買い物が出来るところは限られている.やはり, エジプトポンドは必需通貨. ドルさえ持っていれば,ホテルなどには両替商が店開きを しているので,いつでもエジプトポンドに両替可能. しかし,いったんエジプトポンドに両替してしまうと, その逆は絶対にやってくれない.従って,使い残した エジプトポンドはエジプトに寄付することになる. ドルなら,現金を持っていれば,将来,別の国を訪問するとき にも使えると思ったのだが,ドルのトラベラーチェック から,ドルの現金への両替はやってくれなかった. ドルの現金での支払いを受け付けるところでも,ドルの トラベラーチェックでの買い物は出来なかった. エジプトがより豊かに繁栄するように,うまい仕組みになって いるものだと,感心をした.


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