Short Stories
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ひねくれ老人のひとりごと

カジノのどこが悪い!

カジノ法案が衆議院を通過したとかニュースが騒いでいる.

最近,ギャンブル依存症になるのではと,反対論を唱えて いる連中がいるようだ. これは,完全に,カジノ問題の本質をそらし,実質的には カジノ賛成を唱えている連中と言えよう. あたかも,原発問題で,「安全基準をもっと厳しくし, 審査を厳格にしろ」と主張して,実質的に原発建設賛成を唱えている連中と 同じたぐいの輩である. 技術に絶対安全はあり得ない. 原発審査厳格化派は,ともかく,形式的にせよ, 「安全」というお墨付きをもらえばそれでよいので,

欲しいのは気休めだけであり, 本気で反対をする気がないのだ. (原発問題については別の機会に述べたい.) カジノ問題でカジノ依存症問題を持ち出している連中は, カジノ建設派の側面援助を頼まれて動いているのか, それとも,カジノをパチンコ・競輪等と同列に見ている 大馬鹿者達であろう.

一般に,ある「こと」を成し遂げようとするとき,それをやり遂げたいと 思う人々は,必ず,別の,攻撃されても痛くもかゆくもない「別のもの」 をちらつかせる.無能な人々がそちらに目を奪われている間に, 本来の目的は易々と達成できる. ---- こんな分かり切った定石がなぜ人々にはわからないのであろうか? 

ところで,私はカジノについては,賛成でも反対でもない.

観光の振興,地域の活性化,大いに結構.

カジノを,パチンコ,競輪,競馬などと同じレベルで考えている 日本人が多いようだが,それは誤りである. カジノとは紳士淑女の社交の場である. (貧乏人の日本人など関与できる幕などない.) カジノとは,金余りの人々から,合法的に金を搾り取る 有効な手段である.

ただ,強調しておきたいことは,日本人のカジノ入場に 対しては厳しく禁止すべきである. これさえ守られるなら,日本人がギャンブル依存症になることは 絶対にない.そもそも入場させてもらえないのだから. 金余りの外国人がギャンブル依存症になろうとなるまいと,我々は そこまで心配する必要はない,それは相手国側で考えれば よいことである.

カジノには日本人の立ち入りを禁止すべきと主張したが, これは厳格に実行される必要がある. そのためには,かなり過酷な刑罰も止むを得ない. 例えば,それが初犯であろうと,刑務所などにぶち込むと 食費その他の費用がかかるので,それより,日本国国籍を 剥奪の上,国外追放がよい. もちろん,追放された後はどうなろうと,日本国としては関知する ところではない.どこかの国の外人部隊に雇われて, 世界を転戦し,夢多き人生を楽しんで,最後は砂漠の砂の1粒に 朽ちるのも悪くはないかもしれない.あるいは,難民に混ざって, あちこちの国を放浪し,飢えと寒さのなかで人生を終わるのも レトロでいいであろう.

また,従業員の手抜りで,パスポートチェックをすり抜けて入場する 日本人がいるかもしれない.当然,その従業員も厳罰に処するべき である.さらにカジノ運営会社からは,不法入場をさせた罰として, 日本人1人の不法入場に対して100億円の罰金を支払わせればよい. (100億円の罰金なんて,カジノ運営会社にとっては,単なる はした金なので,さしたる問題ではない.) こうすれば,日本は,ギャンブル依存症者の国外放逐とともに, 国の増収という一石二鳥の効果が得られるというものである.

カジノを誘致したい地方自治体もかなりあると聞く.

カジノ誘致は凶か吉か,やってみなければわからない. 従って,こんな大きな賭に,国民・県民・市民の税金を使うなど, とんでもない. 万一,経営が破綻したら,その穴埋めはどうするつもりなのか? 国民・県民・市民をどこかさる国に奴隷として売り飛ばすことに よって,その赤字を補填でもしようと考えているのだろうか?

これに対しても,心配する必要はない. カジノは予定通り観光・地域振興のため誘致すればよい.

誘致やカジノ建設に必要な資金は,絶対に税金からの支出は あってはならず,すべてその自治体の長が自腹で(個人的 資産をなげうって)投資することにすればよい. むろん,利益がでれば,その利益は所得税という形で(例えば 利益の 99% を税金とする)その自治体が得るとすればよい. 万一,経営が破綻しても,それは自治体の長が一人でその金銭的 責任を負えばよい.一般市民・町民としては知ったことではない. 

かくして, カジノは観光の振興,地域の活性化に大いに貢献できる はずである. ついでに,ギャンブル依存症の人々の合法的抹殺にも 寄与できるかもしれない. 

(2016.12.06 記:2017.01.22 改訂)


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