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仏光寺 (10月9日(木)- 10月11日(土))

10月9日(木): 午前のセッションを清華大学で消化した後, 午後2時ころ,清華大学をバスで後にする. ほぼ目的地に到着らしく,その前に夕食をということで, 魚料理のお店にバスが止まる(6時頃). (巨大な吊り橋の近く.下の写真参照.)

ここはボラの専門店だそうで,ボラのいろいろな料理が次々と出てくる. (ボラと聞いたような気がするのだが,正確には覚えていない,) なかなかおいしい. 刺身も出たが,川魚は寄生虫がいるといって,食べない人もいた. 私は特においしいと,ずいぶん食べた後で,そのような話を聞いた. そんなことは,先に言って欲しい.

PM 7:15 魚料理店を後にして,すぐに,pm 7:30 には,仏光寺に到着. 夜もとっぷり暮れて,寺院のイルミネーションがきれい.

宿舎は「仏光山仏院記念館」と書かれている.

僧侶の服装をした人たちが整列してお出迎え. 日頃,不信心なので,いささかたじろぐ. お坊さんの方々は,皆,小柄な方が多い. 修行が厳しくて,痩せているのかと思ったら, 誰かに「あの方々は,皆,尼さん達だ」と教えられた. (こちらのパンフレットには「修女」と書かれていた.) 坊主頭なので,まったく気がつかなかった. それ以外に,従業員の服装をした女性の方々もいらっしゃった. 男性がいたのかどうかは定かではない.

宿泊所の各部屋は,ホテル並みの(と言うより,それ以上の) 豪華さ.海外のホテルでは,歯ブラシやカミソリのサービスは しないと聞いていたのに,それらのサービスも万全. ただ問題はネットがつながらないこと.売店でWiFi だかなんかの カードを買うと,つながるそう.(それもとても不安定で, 使い物にならないと聞いた.)私は諦めて,メールはしばらく 見ないことにした.

10月9日(木):朝食は別館にある食堂へ行く. ここも十分満足の行く食事内容. 精進料理だが,ハンバーグ(もどき)まである.

朝の境内の風景.

朝はまだ観光客も少ない. (朝食後の散歩.)

朝9時から清華大学でのセッションの続き.

この会議室のデラックスさには驚かされる. テスクは円形に並べられている. トークする人は,この円の内部に入り,好みの方向に向かって スピーチをする. スライドは,円の外側の両サイドに映し出されるので,どちらの 画面を見てもよい.トークする人も,気分に応じて,どちらかの 画面にレーザー・ポインターを指し示しながら,話をする. 各デスクにはマイクもついている. 本当に国際会議場でトークしているのだという実感がわく会場設備.

この寺院の修女の方々は,皆さん,英語は達者のようであるが, 初日の最初にトーク(この寺院の来歴などを)された 修女のかたは,とりわけ,なめらかな英語で,慣れた話しぶりで あった.多分,他の修女の方々よりランクが上の方のように見えた.

この施設は,3年前にできたとのこと. だから,私が持参したガイドブック(しかし,2年前の訪台のときに買ったもの) には載っていなかった.(私のガイド・ブックによれば,同じ名称の寺院 「仏光寺」が台北近くにあったので,そこへ行くのかと思っていた.)

この施設の建設にあたってのお金は,全額,信者の寄付によるとか. 以下に,境内の風景の写真を紹介するが, とてつもなく広い境内. 大きな塔が立ち並び,日本のどんな神社・仏閣でもこの豪華さはない. さぞ巨額のお金が必要となったのであろうと思う. 私は,中国系の社会では,道教の寺院が主で,仏教はほとんど信仰 されていないと聞いていたので,これだけの施設を作り上げる 財力にまずは感心をした.

昼飯は,清華大学におけるように,折り詰め弁当ではなく, 境内の正門近くのショッピングモールにあるレストランで とることになる.

さすが仏教寺院だけあって,豪華ではあるが,完璧な精進料理. 見た目は,肉料理に見えるけれど,しかも,食感も肉とそっくり などだが,味はったく別もの. こういうニセモノ(代用食材)は日本のお家芸かと思ったが, 台湾の方が,もっと上のよう.

この食堂のある建物は,いろいろの土産物店や食材のお店が入居して いて,さながら,デパートかショッピング・モールのよう. 観光客もたくさん来ていて,とてもにぎやかであった.

10月10日(金): 午後は,ガイド付きで境内を散策.

子供達が喜びそうないろいろな動物(像)もあちらこちらに たむろしている.

大仏座像のある最上階からの眺め. 境内がいかに広いかが実感される.

読経をしながら,境内を練り歩く人たち. 先頭付近の黒い衣装の方々は,本物の信者の方々. そうでない服装の方々は,体験入隊(?)の方々. (実は,よく分からぬまま,私もその隊列に繰り込まれて, 練り歩く羽目になった. 経文を書いた印刷物を渡されたのだが,もちろん, 中国語は読めない.何がなんだかわからないまま, 貴重な体験をした.) その後,この施設に来てはじめての男性のお坊さんが登場して,中国語の ありがたいお説教をされていた. 残念ながら,何を述べておられるのか,私は中国語が分からないので, 全く理解できず,退屈な時間であった.

中国茶の楽しみ方・作法を体験することもできた. お茶の先生がお話しされるのを,修女の方が英語に通訳される.

記念写真をと言うことで,従業員の方にシャッターを押して いただいた.通訳をしていただいた修女の方が気を利かして,一緒に 写真に収まってくださった.とても柔和な優しそうなお顔をした 方だった.

なお,一緒に写っている男性は,メルボルンから来られたFoot教授. その昔,私の「荷電レプトンの質量関係式」にいち早く注目してくださり, 「コイデの公式の幾何学的解釈」という論文を出された. (20年以上昔の話.)

夜のイルミネーションも圧巻.

夕食の後,ゆっくりする間も無く,7:30 より夜の部の プログラム.主として,ダークマターの話が続く. すっかり私は疲れ切ってしまった. 今日は早く寝よう.


10月11日(土):

 今日の午前はいつもより予定を早めて,8時スタート. 出席者もまばらで意気は上がらない.

 午後は近くにある別の施設の見学.(チェックアウト の上荷物をバスの中に入れて.)

山門をでると,多くの観光バスが止まっている. すぐ近くの別施設(いわば奥の院という感じのところ)に バスで行く.(と言っても,バスで10分くらいのところ.)

左の写真は,羅漢像の群れ.

いろいろ,施設を見学させてもらったが, 圧巻だったのは,図書館.

仏教関係の書籍がたくさん揃っている. 大蔵教典などは,「中華大蔵」「高句麗大蔵」など, たくさんの書物があって,勉強したければ 比較して勉強できるようになっている.日本でおなじみの 宗派ごとの文献も揃っていた.1つの宗派の文献だけでなく 各宗派ごの棚があって,いろいろの宗派の思想が勉強できる とは,実にすばらしいこと.日本の仏教系の大学では, 他宗派の文献など,おいてあるのだろうか?

驚いたことに日本語の書籍もあった,むろん,特定宗派の 宣伝書ではなく,れっきとした研究書が,棚いっぱいに全巻 そろえられていた.

もちろん,この図書館のウリは,仏典の原典が保管されて いるということ.(原典とは言っても,中国皇帝の命に よって,写本されたものと言うこと.)

私のような俗物が特に興味を持ったのは,棚にあった 本ではなく,誰かが借り出して返却して,まだ受付の机の 上に積み上げられたままになっているものの中の1冊. 「西域」何とかと言う書名で,「1玄奘口述」とあった. 中を見てみると,図がたくさん用いられて,とても おもしろそう.まさに西遊記の世界が楽しめそう.これが 古本屋にあったら.ためらうことなく私は買うだろう.

この図書館見学は,観光のためのコースではなく,特別に 見学させていただいたよう. 読書中の僧侶の方々もおられ,勉学のおじゃまをした訳で, 大変申し訳なかった.

(原典の収められているのは,右の写真の箱の中.)

15:17: この寺をバスで離れる. 清華大学に帰り着いたのは,19;30 ころ. お疲れ様でした. コンビニでビールを買い,それを飲みながら,ゲストハウスで, たまったメールのチェック. 10月12日(日): 来たときも,空港までタクシーでの お迎えであったが,帰りも宿舎から空港まで, タクシーで送ってもらう.

日本が台風の影響下にあると言うことで,心配したが, 沖縄あたりで我が飛行機は台風を追い越し,多少 遅れはしたものの,無事日本着. とても楽しい台湾旅行であった. (翌日は,もろに台風が関西を襲い,終日荒れ模様であった.)


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