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ハンブルグ(Hambrug)市訪問記

2009年8月16日〜8月23日

2009年8月17日から8月22日まで開かれた 国際会議 Lepton-Photon 2009に出席のため, ドイツ,ハンブルグ市を訪れた.




 会場となった ハンブルグ会議場[Congress Center Hamburg (CCH)] および会議場内の様子

周りは公園でとても環境がよい.それでいて,すぐ隣は, 「ハンブルグ中央駅」から1駅目の「ダムトーア(Dammtor)駅」があり, 交通の便もとてもよい.10分ほど歩けばレストラン街にも行ける. 初めは,昼食はそのレストラン街に行ってとっていた. ほとんど,ピザやスパゲッティのお店ばかり.ドイツ料理とはビザや スパゲッティ・パスタのこととは知らなかった. 日本の学校ではそんなことは習わなかった. (こんなものに 10 EUR (1400円くらい)近くも払うのがバカらしく なって,日程の後半は,駅に行って売店で 2 EUR くらいのパンを買って 昼食を済ますことにした.)

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ハンブルグ市についての印象

気候も最高.8月だというのに,20度台の気温で,さわやかな 風もとても気持ちがいい.むろん,毎日,青空. とても美しい街.レンガ建てや白い漆喰を外壁とした家並みはまるで おとぎの国にいるよう.それでいて,観光客の団体さんはあまり 見かけない.すぐに端から端まで歩けてしまう,とてもこじんまりと まとまった小さな街.歓楽街的な場所もありそうにもない.

(追記)その後,ハンブルクに長期滞在経験のある知人から聞いた話だが, ハンブルクの治安は必ずしもよいとは言えないとのこと. 危険地帯はむろんあるらしい. 私はたまたま短期滞在だったので,観光地域しか歩かなかっただけの ことらしい.上記にとても安全な街であるかのように書いた部分は 訂正をする.(そう言えば,ジュネーブだって,表面上はとても 平和な街の風景であったが,観光スポットのすぐ近くに,やはり 近寄らない方がよいという場所があったことを思い出した. こんなことは,日本で売っているガイドブックには載ってはいない.)

 ごく普通のオフイスビル

ガイドブックによれば,ハンブルグ市は,人口174万人,面積 755 km と書かれている.ハンザ同盟の中心的な自由都市として, 繁栄をしてきた街だそうな.

そう.ハンブルグは観光の街ではなく,今でもビジネスの街なのだ! ハンブルクと言えば,かって,アメリカのスタンフォードともに 世界をリードしてきたDESYと呼ばれる素粒子加速器研究所がある. 学術・科学技術の中心地でもある.そのDESYに滞在して研究活動を 行ったことのある日本人研究者のお話を伺うことができた.

[天候] こんな青空は珍しい.いつも雨雲に覆われていて薄暗い.

[人柄] ドイツ南部の人たちと比べると,北の方の連中は,ビジネスライク で,冷たいと見られている.

そう言われれば,そのようにも見える. かって,北朝鮮からスポーツの応援に女性グループが来日したことがある. 日本のマスコミ各社は「美女軍団」と呼んで報道にやっきとなっていた. 私には,見事なばかりの「ブス軍団」と見えたのに. 彼女たちは必死に笑顔をつくっているのだが,皆一様に「こわばった 笑顔」であり,引きつった顔,顔,顔であった. でも,これは北の方の方々の共通なことなのかもしれない. 出来るだけ,口を大きく開けないまま喋る. 表情もできるだけ無駄な動きをしない. 私も北陸・金沢の出身なので,なんとなく感じは理解できる. 彼は,同じドイツでも,南の連中は底抜けに明るいと言っていた. 確かに,ウエイトレスでもけっこう美人の方がいらっしゃるのだが, 支払いをして(むろんチップもちゃんと払って)も,ダンケシェーン とは言ってくれるが,顔は無表情のまま.

と言っても,これは表面上だけのことであって,私には,こちらの 人たちはメチャ親切という印象.空港から街まで,電車の切符の 買い方が分からず困っていたら,男の人が説明だけでなく,私に 行き先を尋ね,実際にボタンまで押して示してくれた. また,中央駅で乗り換えのホームが分からずうろいるして,急ぎ足で ホームを歩いていた女の人に聞いたら,口で教えるだけでなく, 実際にそのホームまで連れて行ってくれた. 帰りの列車の中でも,旅行ケースを持っていた私を察してくれたのか, 男の人が「この電車は空港へは行かず途中で分かれてしまう. 次の駅で乗り換えるように.」とわざわざ声をかけてくれた. ともかく,今回はいろいろなハンブルグの方々の親切に遭遇した. 「冷たい」と見えるのはあくまでうわべだけのことである.

ハンブルグは外海には面していない.しかし,エルベ川は川幅も広く 水深も深いので,大型船が通行可能である. ハンブルグはビジネス都市であり,海運業も重要なビジネスの1つである. 今頃海運業なんてと思っていたが,ここに来て認識を改めた. 造船業も盛んと見えた.どのドックにも大型船が修理が何かのためだろうが, 満杯状態である.日本では,造船業はどんどん廃業に追い込まれていると 言うのに.

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公式行事


歓迎会(ウェルカム・パーティ)(09/08/17(月))

ウェルカム・パーティとは,普通は,前日の受付日に到着した参加者の ために,セルフサービスの少々の飲み物を準備するのがせいぜいなのに, ここではハンブルグ市が全面的に主役となって,豪勢にも「市庁舎」で 会が開かれた.市庁舎と言っても単なるオフイスビルではない. まるで宮殿のような豪華な建物とその内装.まずは,その豪華さをご覧 ください.某知事だったらさっそくこんな無駄な建物は売却して,どこか 機能的なオフイスビルへ引っ越すべきと言うだろう.

(左)市庁舎の入り口 ,(右)この奥に歓迎会の会場がある. (一般の見学者は入れない.)

市庁舎の外観については, 別項目で写真を紹介する. 今日は夜なので,外観の写真を撮るのには適していない.

(左)中央の演壇は,誰か偉い人のための演説用らしい. 市長が重大演説をするときか,外国からの賓客の挨拶用だろう. 今回は,市やハンブルグ大学のお偉い方々がここを使って 挨拶をしていた.

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コンサート:聖ヤコビ(St.Jacobi)教会にて(09/08/18(火))

会場となった聖ヤコビ教会の外観(左)と内部(中・右). ちょっと分かりづらいかもしれないが,右端の写真に見るように, 巨大なパイプオルガンがこの教会のセールスポイント. 初めの1時間は,どこかの音楽学校の教授らしき方が,いろいろ解説を しながら,パイプオルガンの演奏(と言うか,「音」出し)をしてくれた. しかし,マイクなしでのトークだったのと,声がやたらと壁に反響して, 内容はほとんど聞き取れなかったのは残念であった. パイプオルガンというのは,予想以上に,いろいろな音色が 出せると言うことを知った.(今まで,宗教音楽での演奏しか知らなかったので.) 次に,実際の曲目が演奏された.大音響の演奏は,とても迫力はあったが, しかし,疲れまくった.

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エクスカーション:世界遺産の町リューベック(8月19日(水))

ちょっとばかり,写真を撮りすぎた. それで,リューベックについては,別ページで紹介します. 以下の文字

「世界遺産の町リューベックへ」

をクリックしてください.

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晩餐会(09/08/20(木))

今日は,恒例の晩餐会.バスでハンブルグ港まで送られて, そこからフェリーに乗る.

船の中で宴会かと思ったが,そうでもなさそう. エルベ川をどんどん西に向かって進む.ますます工業地帯となって, 宴会場となりそうなホテルの建物も見えない.

と思っている内に,また船は引き返し,結局,ハンブルグ旧市街の対岸に ある古びた倉庫に船は着岸. さっそく,コーラス部隊もお出迎え.

ハンブルグ市の印象記で,一般に北ドイツの人たちは南の方のドイツ人から は「冷たい人々」と見られていると紹介したが,ここで,お一人, とても笑顔がチャーミングなお嬢さんを見つけた.

(左)倉庫内部は宴会場に改装されている.なかなか好い雰囲気. (右)左から,京大のOさん,東海大のBさん,それから,ポーランドからの Dr.Brodzickaさん.彼女は,日本でも研究活動をしておられるようで, 大の日本びいきのよう.我々日本人がかたまってテーブルにいるところへ, 飛び入りで参加してくださった.

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街の風景

(写真の主なものは,最終日(8/22, 土)の午後(会議閉会後)に 歩き回って撮したもの.)


今日は土曜日

今日は土曜日.おりしも街では何かパレードをやっていた. 何のお祭りなのかは分からなかった. 人垣ができるほどの見物人もいなかった. この地区だけのお祭りかもしれない.

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教会!教会!教会!

いたるところに教会がある.どれが何という名前の教会だったか よく覚えられない.(左)教会名不明.(右)これは,ペトリ(Petri)教会. 市庁舎前の広場から撮したので,覚えている.

私のお気に入りは,この聖ニコライ教会(St.Nikolai)跡. 現在は使われていない.黒い姿が異様でとても印象的.

エレベータがあって,料金を払えば,展望台まであげてくれる. 展望はすばらしい.最終日にここに登ってようやくハンブルグの 街の全体を頭に入れることができた.

(左)倉庫街を望む.(右)市庁舎を望む.

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宮殿かと思うほどの豪華なハンブルグ市庁舎

地下鉄ユングフェルンシュティーク(Junggernstieg)駅を降りた すぐの橋のたもとから,市庁舎前の広場を望む.

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運河と倉庫街

ここは地元にとっても,家族連れで楽しめる場所らしい. 多くのカップルや家族連れを見かけた. 明日は帰国で,そろそろ持参のユーロが残り少なくなったので, 何も食べず,何も買わずに帰った.でないと,明日の空港への電車の 切符が買えない!(やっぱり9日間を2万円(140 EUR) で過ごすという計画はかなりきつかった.実際には,Bさんに 20 EUR を 現金で都合してもらうことになった.欧州は物価が高いので本当に困る.)

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ドイツといえばむろんビール

ドイツと言えば,むろんビール.そのために今回この学会に出席したようなもの. しかし,この町にはなかなかビアホール的なお店は見つからない. 普通のコーヒーの飲める軽食のお店で,ビールも同時に扱っているに過ぎない. ようやく,東海大学のBさんが,ビールのお店を見つけたと言うことでさっそく 行ってみた(09/08/21(金)).場所は,ハンブルグ中央駅のすぐ前.

そんなに広くはないが,静かで,お店の内装もとても感じがよい. 生ハムを食べてみたいと言ったら,Bさんが持参のドイツ語辞書で調べて, そのページの単語をお店の人に見せて,注文が完了. しかし,出てきた料理は,骨付きの豚のもも肉料理(写真右). すごく食べ応えがあった.予想していた料理とは異なったが,とても おいしい料理に出くわしたと喜んでいる.

ついつい長居をしてしまい,まだ明るい夕方にお店に入ったのに,帰りは すっかり夜になっていた.中央駅からダムトーア駅近くの私のホテルまで 一人で歩いて帰る.ここは治安はよさそう.

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あとがき

このシリーズは,本来は世界の「大学・研究所」を紹介するのが目的で あった.ここハンブルグでは,かって素粒子物理学世界をリードした DESY(ドイツ電子シンクロトロン研究所)がある(1959年設立). 私はぜひ見学したかったのだが,そのような見学会の企画は実行され なかった.現在は,研究所長も素粒子物理学 の方ではなくなって,別分野の専門家が所長を務めているとか. 素粒子加速器が素粒子物理学以外にも役に立つということが 実証されつつあることは,嬉しいことでもあるが,一方, ここでは徐々に素粒子研究の場ではなくなりつつあるという ことなので,ちょっぴり寂しい気もする. と言うわけで,今回は大学も研究所も登場しない記事となった. 悪しからず.


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