要旨
1993年に開幕したJリーグは、2002年で10年目を迎えた。
開幕当初は大きな盛り上がりを見せたが、
その後、その勢いは数年で消え失せ、低迷の時代へと移った。
このように、10年の間に大きく観客数の変動があった。
しかし、チーム別に見てみると、その変動は様々である。
本研究は、Jリーグのチーム別観客数と成績を分析し、
その結果からチームをグループ分けした後、さらに
メインテーマである「Jリーグ各チームの特色」を明確に
するために4つの要因を分析することで、
「観客数と成績」以外でグループの共通点を見つけ、各チームの特色を
導き出すことを目的とする。
今回分析した8チームは、1993年のJリーグ開幕から2002年までの
10年間、継続してJ1リーグに所属していたチームであり、
この条件を満たしたチームが8チームのみであった。
まず、観客数と成績の関係を分析した結果、
3つのグループに分かれた。
1.観客数と成績には関係がある。
2.観客数と成績に関係なく、いつも一定の観客数である。
3.観客数と成績に全く関係がない
鹿島アントラーズ、東京ヴェルディ1969、横浜F・マリノス、名古屋グランパスエイト
さらに、4つの要因、「観客数と距離」、「ホームスタジアム使用率」、
「観客数と勝率」、「ホームとアウェイの総観客数」をそれぞれ
分析を行った。その結果、全てのグループ内のチームが
成績以外で一致した結果を得ることは無く、
グループの共通点がないということであった。
今回の研究によって、各チームはそれぞれ全く違った特色を
持っていることを結論付けることができた。
従って、観客数を増加させるためには、各チームの問題点を
把握し、独自の対策によって行われなければならない。
目次
第3章 チーム別観客数と成績の結果
第4章 グループ別共通点
第5章 まとめ