--- 素粒子物理学研究の現場より ---
小出 義夫 (こいで よしお) 経営情報学部教授
1942年石川県金沢市生まれ.広島大学大学院理学研究科博士課程修了.
理学博士.米国メリーランド大学物理・天文学部客員教授,静岡県立大学
国際関係学部教授を経て,現職.
担当科目:自然システム I (高エネルギー物理学),自然システム II
(エネルギー形態基礎),エネルギー形態 I, II,物理環境システム特論
(大学院),エネルギー形態基礎特論(大学院)
主な著書:``Asymptotic Symmetry and its Implication in Elementary
Particle Physics", World Scientific Pub. , 1991.
主な論文:``On the two-body bound state problem of Dirac particles",
Progress of Theoretical Physics(日本物理学会),1968;
``New formula of the Cabibbo angle and composite quarks", Physical
Review Letters(アメリカ物理学会), 1981;
``New view of quarks and lepton mass hierarchy", Physical Review D
(アメリカ物理学会), 1983;
``Top-quark-mass enhancement on a seesaw-type quark mass matrix",
Zeit Schrift f\"{u}r Physik (Springer-Verlarg, 独),1996;
``Universal seesaw mass matrix model with three light pseudo Dirac
neutrinos", Physical Review D (アメリカ物理学会), 1999;
他多数.
素粒子物理学の現状と課題を紹介する目的で,以下のような書き出しで 始まる講義ノートを配布し,クイズ形式での講義を試みた.
物理学研究者にとっては,毎日がパズルの連続である. 自然界には,分かっていることより,分かっていないことの 方がはるかに多い.1つの謎が解けると,そこにまた 今まで見えなかった新たな謎が見えてくる. 物理学者は,毎日をわくわくしながら,これらの謎に取り組み, そしてしばしば思い切ったギャンブル(仮説の提唱)を行う. 物理学研究という仕事は,一度味わってしまうと もう止めることのできない快楽の極地である. その楽しみの一端を皆さんにも味わってもらいたいと考え, 「素粒子物理学」研究の中から,過去に謎と言われたトピックス (すでに解かれている),および,現在も謎と言われている トピックスについて,そのいくつかを紹介しよう. 話を聞くだけでなく,一緒に考えてみて欲しい.
(1)クォークの量子数(配列)
正解(クォークモデルレベル)
正解
小出義夫:koide@u-shizuoka-ken.ac.jp